平成30年度 医療法人社団浅ノ川金沢脳神経外科病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 0 15 29 48 92 170 334 447 347 93
 当院は比較的高齢者に多い「脳血管疾患(脳卒中等)」や「脊椎・脊柱障害」治療に注力していることから、退院患者さんの約8割(78%)が60歳以上となっています(70歳以上で56%、80歳以上で28%)。
 49歳以下の患者さんも全体の約12%おられますが、ここでも約6割が「脳血管疾患」、「脊椎・脊柱障害」となっています。平成30年度は脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)患者の約7%(昨年度は約6%)が49歳以下であり、比較的若いかたの発症も多くなってきています。
 脳神経外科専門病院として、幅広い年齢層に対応しています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070343xx97x0xx 腰部脊柱管狭窄症(変形性腰椎症、腰椎すべり症等含む)・手術あり 199 16.28 16.80 0.50 68.27
010060x2990401 脳梗塞(発症から3日以内)・脳保護薬(エダラボン)あり 136 36.49 16.18 5.88 70.83
030400xx99xxxx 内耳性めまい等(前庭機能障害) 94 2.94 5.10 1.06 69.40
010040x099000x 脳出血・手術なし 68 61.99 18.72 10.29 67.81
160100xx97x00x 頭部外傷(頭皮裂傷・慢性硬膜下血腫)・手術(頭皮縫合・血腫排液)あり 66 10.64 9.69 9.09 74.52
 当院は脳神経外科専門病院として、脳卒中治療並びに脊椎・脊髄手術治療に積極的に取り組んでいることから、「腰部脊柱管狭窄症(変形性腰椎症、腰椎すべり症等含む)」に対する手術症例や、「脳梗塞」、「脳出血」が症例数の上位に挙がってきています。また、救急医療にも注力しており、脳卒中はもちろんのこと、「内耳性めまい(前庭機能障害)」や「頭部外傷・手術あり」等、救急車搬送率の高い症例が多いのも特徴です。
 ちなみに「脳梗塞」、「脳出血」において、自院の平均在院日数が、全国平均に比べ長くなっているのは、急性期病棟での治療を終えた後、回復期リハビリテーション病棟等へ転棟するケースが多いためです(約4割)。急性期病棟のみの平均在院日数は、「脳梗塞・脳保護薬あり(010060x2990401)」で13.00日、「脳出血・手術なし(010040x099x00x)」で14.30日となっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1 7
大腸癌 - - - - - - 2 7
乳癌 - - - - - - 1 7
肺癌 - - - - - - 1 7
肝癌 - - - - - - 2 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
本項目の定義に該当する患者さんはいませんでした。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 - - -
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
本項目の定義に該当する患者さんはいませんでした。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 408 47.51 73.83 11.70
その他 62 36.74 74.77 1.70
 平成30年度において「脳梗塞」により入院した患者さんは470人で、そのうちの87%が発症から3日以内での入院でした。脳梗塞は増加傾向にあり、3年前(平成27年度)との比較では2割近くも増加しています。平均発症年齢は74.0歳ですが、下は30歳台前半から上は97歳まで幅広い年齢構成となっています。平均在院日数については、「2.診断群分類別患者数等」で前述したとおり、当院の場合、脳梗塞患者さんの約1/3が急性期病棟での治療後、リハビリテーションを中心とした継続治療のため回復期リハビリテーション病棟へ転棟することから、全体では平均で46.09日(昨年度比-9.20日)となっています。急性期病棟のみの平均在院日数は14.04日(昨年度比-1.22日)です。
 厚生労働省の「平成28年国民生活基礎調査」によると、脳血管疾患(脳卒中)は“介護が必要になった主な原因”の2位となっています。当院は脳神経外科専門病院として、脳梗塞による後遺症を少しでも軽減すべく、急性期治療(手術治療、薬物治療、急性期リハビリ等)から回復期リハビリテーションまでの切れ目のない“連続一貫”した治療を提供しています。(→脳卒中センターリハビリテーションセンター)
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 118 1.44 15.38 0.00 67.16
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 110 1.80 15.81 0.91 67.91
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 54 3.00 11.81 14.81 77.20
K1421 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(前方椎体固定) 25 1.20 16.80 0.00 54.80
K1342 椎間板摘出術(後方摘出術) 24 2.42 11.33 0.00 53.50
 当院は侵襲性の低い(わずかな切開で行う)脊椎・脊髄手術に積極的に取り組んでいることから、件数の多かった手術には、腰椎・頚椎の脊柱管狭窄症や変形性脊椎症等に対する「椎弓切除術」(1位)並びに「椎弓形成術」(2位)、腰椎椎間板ヘルニアに対する「椎間板摘出術」(5位)が挙がってきています。(→低侵襲手術MD法)
 3位は「慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術」でした。慢性硬膜下血腫は、高齢者で頭部外傷後しばらく経ってから(1~2ヶ月ほど)頭痛、片麻痺、認知症等の症状で発症します。多くの場合で、入院日もしくは入院翌日に緊急で手術を行っています。
 4位の「前方椎体固定術」は、主に頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症、頚部脊柱管狭窄症等により頚髄や神経根が圧迫されることで、手足の痺れや麻痺が生じている場合に行われる頚部前方侵入による手術です。当院では近年増加傾向にあります。
 上記手術に次いで多いのが、脳梗塞に対する「脳血栓回収術」や、脳動脈瘤に対する「コイル塞栓術」等に代表されるカテーテルを用いた脳血管内手術です。脳動脈瘤は破裂すると、発症したかたの1/3が命を落とすとされている「くも膜下出血」を起こします。当院では近年、これまでの開頭手術に加え、脳血管内手術にも積極的に取り組んでいます。(→脳血管内治療
 また、当院は北陸で唯一の「機能的定位脳手術技術認定施設」となっていることから、パーキンソン病に対する「脳刺激装置植込術」が行える数少ない施設の一つとなっています。(→脳深部刺激療法(DBS)
 脳神経外科専門病院として、脳神経外科領域における幅広い手術治療に対応しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
本項目の定義に該当する患者さんはいませんでした。
当院では、入院中の重症感染症、手術・処置による合併症を起こさないよう細心の注意を払っています。
更新履歴
2019/9/19
初回作成日